Weekend In 心は L.A.

音楽と楽器、そして時々海外に

 

マレーシア1人旅珍道中(9) ターニャとマイケル、チャイナタウンに行こう、

1時を回ったのでそろそろ昼食にしたいのだけど、KL駅の周りはそのようなところはまったく無い。チャイナタウンに向うかどうしようか思案していると、向こうから外国人のカップルがやってきた。
私はなぜか、どこにいっても「写真をとって下さい」と言われることがとても多いので、今回もまた写真の依頼かと待ち構えていると、
「チャイナタウンニハ、ドウヤッテイクカワカリマスカ?」と予想外の質問。
地図で説明するといっても、少し離れていて道もややこしいし、私もちょうど、昼食に行こうと思っていたところだ。
「私もチャイナタウンに行こうと思っているので、よかったら一緒に歩きませんか?」
こうして3人での珍道中が始まった。


Tanya And Michael 2016.8

今度のカップルはどこの国かと思ったら、またイタリアから。イタリアはマレーシアブームなのか。
写真で見ると彼らは何歳位に見えますか?
自分より若いことはすぐにわかったけど、30歳前後で、まさか2年前に結婚したばかりの準新婚さんだったとは思わなかった。今度はこちらから名前を聞いた。ターニャとマイケル。

向こうは新婚カップル、こちらは1人なので、遠慮して若干離れて歩こうかなと思っていると、ターニャが横にやってきて話し始める。
「マレーシアハコンカイ、ハジメテノノタビナノ。アナタハドコカラキタノ?ワタシハ、ローマニスンデイルノダケド、カレガケッコンシテスグニ、シチリアトウニ、タンシンフニンシチャッタノヨ。」
ともかく、ターニャがしゃべるしゃべるしゃべる。

「シチリアノパレルモハ、トオイノヨ。ケッコンシテ、スグニベツベツニスムナンテ、サビシイワヨ。オカシイトオモワナイ?」
当然、お互い英語で話しているのですが、初対面でいきなりこんな話に面食らう。
はー、そうですね、としか返しようがない。

「アナタハ、コドモハイルノ?ナンニンイルノ?」
私は、日本人の中でも比較的若く見られる方だ。おそらく、自分達より少しだけ年上の日本人と誤解しているのだろう。ここで子供は2人とも成人している、と答えたら、「あなたは何歳で結婚したの?結婚前から子供がいたの?それとも再婚の連れ子?」とターニャの質問攻めが止まらなくなるに違いない。

「私には2人のチャイルドがいるよ。」
英語は便利なもので、チャイルドという単語から、きっと幼稚園児程度を想像したのだろう。この質問はここで止めることができた。旦那のマイケルはどうしたのかと思って振り向くと、すこし後ろをニコニコしながら付いてきている。妻を心配するどころか、肩の荷が下りたようなすっきりした顔にも見える。


Some Kind Of City View, China Town 2016.8

「チャイナタウンハ、オモシロイッテイウジャナイ。ナニカアジアラシイ、オミヤゲヲカオウトオモウノダケド‥‥‥‥○×▼」
話しているうちに途中で何だかよくわからなくなる。
英語ではよくあることと思ってじっと聞いていると‥‥‥これ英語じゃないよ!
どうもターニャは英語がそれほど達者じゃないらしく、早口でしゃべって段々興奮してくると途中からイタリア語になっている。これじゃわかる訳無い。
私が急に黙るので、イタリア語でしゃべっていることに彼女も気づく。
すると、くるりと後ろを振り向いて3m後ろを歩いているマイケルを呼ぶ。
イタリア語でマイケルに呼びかけているのですが、100%何を言っているかわかりましたよ。

「アンタ、ナニボサットシテイルノヨ。コッチヘキテ、エイゴデツウヤクシテチョウダイヨ。」
マイケルがすかさず横に来て、彼女の質問の後半を英語で通訳してくれる。
通訳が終わると、また3m後ろに下がる。ターニャよ、貴方はマイケルの妻ですか、上司ですか?
こんな諺があったな、”三尺下がって師の影を踏まず”

自分の英会話能力が急に3倍位アップした気がしたのは、ターニャが平易な英語でしゃべっているのに加え、私が1言話すとターニャが5言位返してくるので、彼女の話を聞きながら余裕で返答を考えられるからに違いない。(もちろん、イタリア語は巻き舌でなくローマ字読みなので、イタリア人の英語が聞きやすいのも原因ですが、真面目な話し。)

(教訓9)世界中の女性はおしゃべりだが、必ずしも悪いことばかりではない。


海南Chiken Rice 2016.8

こうして時にイタリア語通訳(マイケル)を交えたやり取りをしつつ、30分かけてチャイナタウンまで歩いてきました。最後にパサールスニ駅の高架通路で3人の写真をとる。せっかくなので、昨日、夕食を食べたチャイナタウンの素敵なお店を紹介してお別れしました。

昼食は、チキンライスで有名らしい「南香(ナムホン)」に行った。写真は、シンガポールなどでも有名な、海南チキンライス。定食 6.5RMにコーラを付けて 9.35RM。日本円で計330円!
(写真は、少し食べてから気が付いてとったもの。もう少しチキンがありました。)
見てのとおり軽食ですが、蒸し蒸しした30度超えの街中での昼食としては、この位で丁度いい。
味付けはさっぱりしていて、日本人にぴったり。このお店、地元の人ばかりだけど気に入りました。


The Gate Of China Town 2016.8

昼食休みのあとは、チャイナタウンのメインストリート、ぺタリング通りを見て回る。
どこの国にもあるチャイナタウンの露天は、ともかく怪しげな売り物で一杯。アジアなら必ず行かなくてはいけない場所だ。最近は、取締りがうるさくなってきて、偽ブランド商品こそ店頭に並んでいないけど。KLに来た観光客が皆歩いているのではと思うくらい、色々な国の人(らしい人)が歩いている。
まさにアジアの雑踏だ。

歩いていると、見慣れた2人組が向こうからやってきた。ターニャとマイケルだ。
「何かアジアらしいもの見つかった?」
「マダヨ、デモオモシロモノガ、イッパイアル」
相変わらず、マイケルは横でニコニコしている(笑)
Take Care! 雑踏の中を振り返りながら、お互い手を振った。


関帝廟  2016.8

チャイナタウンにある有名な仏教寺院の「関帝廟」。たまたま観光客は少なく、地元の拝観者がちらほらいるだけ。もちろん仏教寺院は、台湾でマスターしたやり方で礼拝。


Sri Maha Mariaman Hindu Temple 2016.8

すぐ近くのヒンズー寺院「スリマハマリアマン寺院」を巡ってみる。ヒンズー教の礼拝方法は?
よくわからないが、ヒンズー教寺院はかならず入り口で靴を脱ぎ、裸足で歩き回るのは世界(すくなくともアジア)共通だ。こういう宗教施設は、それぞれのルーツを色濃く残していて興味深い。

でも、KLのチャイナタウンを今思い返すと、浮かんでくるのはターニャとマイケルの顔だけだ。
どうしているかな、きっとお似合いの夫婦になってるよ‥‥‥


Hindu Statue On The Wall 2016.8

マレーシア1人旅珍道中(8) KL街歩き イスラム美術館で涼む

洞窟から戻ってきて、午後はKL市内を街歩き。
鉄道網の中心、KLセントラル駅が出来る前は、隣のクアラルンプール駅が中心だった。KL市内は東南アジア独特のざわざわ感で、どこの駅も雑踏という感じだけど、このクアラルンプール駅はとシーンとしている。今は利用客もほとんどいないのか、ホームの数だけが多いのが昔の名残り。駅舎自体が重厚な作りで、太平洋戦争の戦火を免れたのかと思ったら、1910年に建てられたとのことで、第1次世界大戦以前の建物でした。


Kuala Lumpur Station 2016. 8

写真ではどうしても伝わらないのが、熱帯の高温多湿の気候。一見曇りのような写真でも、実際は雲が出たり消えたりとめまぐるしく変化している。しばらく日差しにあぶられると、とてもじゃないけど外にいられない。この気候の中では、写真のようなコンクリート石造の天井の高い建物は入っただけでスーッとする。やはり長年の知恵なのだろう。

昔の中心地ということで、駅周辺には当然昔の有名な建物が多い。
まず駅から道を挟んだ建物がマレーシア鉄道公社。このあたりの建物は西洋とイスラム風がミックスしたような独特の建物が多い。歩いていたらサンタナのサウンドが頭に流れてきた、ネシャブールの出来事。
(本ブログの、CD>Caravan Sarai(2016.08.18 )の記事で、ここの写真を使っています。)
本当に雰囲気のある建物で、業務に使わなくなったら、改装して観光拠点にも出来そうな感じ。


Keretapi Tanah Melayu Berhad(Malayan Railways Limited)  2016. 8

その隣には、マジェスティックホテル。どこかで見たことのある建物だなと思ったら、手に握り締めて歩いていた「地球の歩き方マレーシア2014-15」版の表紙だった。1930年代の植民地時代の建物を改装したホテルだとか。ホテルリストのトップに載っている位だから、かなり格調高いホテルでしょう。


The Majestic Hotel  2016. 8

そこから歩いて数分。なんだかけばけばしい建物だなと思ってよく見るとTV局の建物。TV局という割には、人の出入りがまったくないけど。国営のTV局とかなんだろうか。


TV Alhijrah 2016. 8

その向かいが、国立イスラムモスク。モスクが国立だというところが、さすがイスラム教の国。
政教分離なんていう概念はそもそも無いのだろう。
これはマレーシアでも最大スケールのモスクで一度は見る価値があるだろうと思い、入ろうとすると写真の看板が。礼拝の時間はイスラム教以外の人は入れませんと。ここに来る人は要注意、よく見ると地球の歩き方にも礼拝時間が書いてあったよ。もう一度トライするか。


Closed! National Mosque 2016. 8

それならと、すぐ近くにあるらしいイスラム美術館に行こうと歩き始める。
スマホで調べると、もうすぐ隣にあるらしいが場所がわからない。自慢ではないけど私は「方向音痴で無い」ことにかけては自信があるのですが。地図では2Dだが、実際はものすごい斜面地形なので、それが混乱のもとらしい。

しばらくうろうろ歩いていると、後ろから「おかしいね、この道でいいのかな?もうすぐのはずなんだけど、美術館」とまるで自分の独り言のような声が聞こえてきた、それも日本語で。振り向くと、日本人の可愛らしい女性2人がすぐ後ろを汗を拭き拭き歩いている。
自分と同じイスラム美術館を探しているとのこと。じゃ、一緒に探しましょうと3人で歩き始める。
今回のマレーシア旅行で、日本人の方と話したのは、この2人が最初で最後でした。


Silent Corridor Of Keretapi Tanah Melayu Berhad 2016. 8

「なんでマレーシア観光を?」
「大学時代にクアラルンプールで語学留学をしていて、マレーシアが大好きになって、今回、遊びに来たんです。」
クアラルンプールに語学留学なんてあるんだ。確かに、中国系、インド系、その他と色々な人種がそれぞれの訛りの英語を話しているから、ここで英語を学べば、世界中大抵のところで通用するような気がする。ネイティブに習うより下手すると実用的かも知れないな。

(教訓8)実用英会話は必ずしも、アメリカ人かイギリス人に習う必用はないぞ。

社会人1年目で、大学時代の友人と来たようでした。
私が1人でマレーシアを旅行をしているというと、
「えー、うらやましい。これから世界中いろいろなところに行きたい。」と。
経験上、社会人の男より女性の方がはるかに海外旅行をしているから、その好奇心があればすぐに数を重ねられることでしょう。
20代前半で海外に興味を持ち、その1歩を踏み出し始めた女性。こちらはその倍も歳を重ね、やっと初めての1人旅。うらやましがられるどころか、あなたのことが何倍もうらやましいよ、という言葉を飲み込んだ。


We reached the WRONG entrance 2016. 8

ここが入口に違いないと入ろうとすると、写真の看板。
<正規の入り口から入って下さい>
こんな看板が出ていること自体、よっぽど間違える人が多いに違いない。
3人同時に「えーっ、また坂道を下るのー」
しょうがないので、ここで小休止を兼ねて記念撮影。


Islamic Art Museum 2016. 8

紆余曲折を経てイスラム美術館にたどりつきました。
中は、展示物も凄いけど、建物自体もイスラム形式の立派なもの。ピカピカだったので、最近作られたのでしょう。少し料金はお高めですが、入る価値は十分あると思います。
美術館という名前ですが、ここは博物館ですね。イスラムのお城の模型だとか、タペストリーとか、刀剣だとか、マレーシアだけでなく、世界中のイスラム教のありとあらゆる形のあるものを展示してある。ディズニーの映画位でしか見ないイスラムチックな物がズラッと展示してあるのは壮観です。
なにより、冷房がキンキンに効いていて、中を歩いているだけでも気持ちがいい。

涼みがてらイスラムを学ぶのもいいな‥‥‥

マレーシア1人旅珍道中 (7)  What's your name ?   バツー洞窟

3日目。今日はKL郊外にあるヒンズー教の聖地、バツーケイブス(Batu Caves)に行くことに。
郊外といってもKL中心部から北に10km、鉄道で30分もかからない。


The Long And Straight Road 2016 8

終点がバツーケイブス駅ということで、改札を出るとすぐに山腹手前に巨大な黄金色の像が。おそらくヒンズー教の神様なんでしょう。ともかく50m以上はありそうで驚く。(下の動画に全貌が)
洞窟という位だから地下奥深く潜っていくのかと思いきや、目の前の山腹にびっくりするような急な登り階段が。10階建てビルを登るような感じ。途中にほとんど踊り場も無いので、わいわい言いながら登り始めた人も、ふうふう言いながら頂上に到着。


Wide, Wide, Cave 2016 8

すると、目の前に大きな洞窟。
洞窟というより山一つをくりぬいて中を空洞にしてしまったような感じ。天井まで50m以上あろうかという大空洞。階段入口にあった巨大な神像がすっぽり入ってしまうかも。
巨大な洞窟空洞はひんやりしていて気持ちいい。中央には何もなく、壁際の岩に色々な石造が彫刻されている。なんでこんな山の中にヒンズー教の聖地ができたのか。なにか歴史的な経緯があるのか。


The Hndu Altar 2016 8

しばらく進むとヒンズー教の祭壇が作られていて、ヒンズーの人々が祈りをささげていた。外見上は、ヒンズー教の寺院はともかく派手の一言。カーマスートラのような人の絵があちこちに描かれ、色も極彩色。極めつけは、なんとも言えない笛というかサイレンのような音楽が響きわたる。


Sacred Light From Heaven 2016 8

さらに奥に歩いていくと、巨大な洞窟の天井がぽっかり空いている。写真では、いったいどれくらいのスケールかよくわからないでしょうが、洞窟の上から天空の光が差し込んでくるのは、宗教の聖地としてふさわしい感じがします。
昔、修行僧か誰かがこの洞窟を訪れ、この神々しいまでのスケールから何かを感じて、ヒンズー教の祭壇をつくったのかも知れないな。


The Map Of Dark Cave 2016 8

帰りの階段を下っていくと途中で分岐があって、ダークケイブ(暗黒の洞窟)という別の小さな洞窟に入る道がある。入口には、標本瓶に入れられたコウモリなどが並べられている。日本なら暗黒と言えども、暗い照明が付いていて、一応誰でも歩けるようになっているのでしょうが、ここは入口付近を除くとほぼ無照明で、暗黒の洞窟をリアルに楽しめるようになっているらしい。(途中で外光が入るので、真っ暗という訳ではないらしいが。)

入口には、道に迷うと本当に帰ってこれないので、ガイドと一緒でないと侵入禁止と書いてある。見ていると5人位のグループでガイドと一緒に入っていく。穴ぼこや水たまりがあるので、本格的な靴を履いていないと危ないよ、みたいな注意書きもありました。このあたりは自己責任でよろしくということなんでしょう。さすがに家族連れは誰もいない。
時間の都合もあり入らなかったけど、せっかくなので順番待ちをしていたグループに話しかけてみた。
「こんなところ初めてだし、何が出てくるかわからなくて面白そうじゃない」
とのこと。オランダだかフランスだかから来た女性3人グループでした。
こういう好奇心は女性の方が旺盛だな、きっと。



さて、話は前後しますが、行きの電車の中でちょっとしたエピソードが。
発車後、座って辺りを見回すと、自分の横に座っているカップルと向かいの4人組は同じグループのよう。すいているので通路を挟んでおしゃべりに興じている。
今回は、他の旅行者と積極的に話してみようと決めたのでさっそく実行。
(イタリア語が話せる訳ないので、会話は英語です。)

私「どこから来たの?」
隣の若者「イタリアカラ、ミンナデキタヨ」
「へー、私は日本から。イタリアからって、すっごく遠かったでしょ。」
「サスガニ、ヒコウキノジカンカカッタヨ。マレーシアハ、ハジメテダシ。」
「イタリアは世界遺産が沢山あって綺麗な国だと聞いている。一度行きたい国だ。」
「ソウソウ、トテモイイクニダ。オススメサ。」

たわいもない会話を2人でしていると、向かいの同じグループの女性から声がかかった。
これが自分にはカルチャーショックだった。


Fresh Couple From Italy 2016 8

向かいの綺麗な女性「アナタ、ナマエナンテイウノ?」
私「私の名前は○○○○。△△と呼んで。」
隣の若者「△△ハ、ニホンカラヒトリデ、キテルノダッテ」

とすかさず皆に紹介してくれる。この会話がなぜカルチャーショック?
考えてみて欲しい。たかだか東京から赤羽程度、おそらく30分以内で到着してしてしまう距離。
その間に、初対面の相手の名前を聞き、そして相手を名前で呼びつつ皆で会話する。
これは日本には絶対に無い文化だろう。

新幹線で東京から大阪まで乗っても、出張なら隣の人と会話もしないでしょうし、仮にお互い観光目的とわかって会話をしても、絶対に相手の名前など聞かない。
初対面で「貴方の名前はなんですか?」などと言おうものなら、日本なら危ない人と思われかねない。
相手の名前を聞き、名前で呼び合って会話する。これは新鮮な驚きでした。

(教訓7)外国人と仲良くなりたかったら、初対面で名前を聞こう。


I met mokeys in the middle of the stairs 2016 8

日本人の名前は外国人にとって非常にわかり難いので、このような場面で呼んでもらうために、私は日頃から自分のニックネームを決めています。ニックネームと言っても、”倫太郎(リンタロウ)”という名前だったら”リンと呼んで”、といった感じです。初対面のスウェーデン人から、名前はイェークストロムです、と言われても理解出来ないでしょ。

このあと終点まで、このイタリア人グループ(職場の若手同僚かな。)と話しながら行きました。
私も相手の名前を聞いたけど、なかなか相手を名前で呼べなかったのは、やはり日本人だな。

この旅行、なにか今までとは違う旅行になりそうだ‥‥

マレーシア1人旅珍道中(6)オーブンレンジ、マラッカを歩く

旧市街は中華風の建物が並んでいる。世界中に進出した華僑の足跡か。中華圏の絵や彫刻、宝飾類を並べたミニ博物館的な建物もあれば、小物を売っているお店もある。
帰ってから見た「BS世界ふれあい街歩き」でやっていた世界遺産で有名な華僑の豪邸は、その前を歩いていたよ。何で気が付かなかったのかと地球の歩き方を見たら、ほんの小さく載っていた。個人の家以外は入場料もなく中に入って見られるのですが、大きな看板が出ている訳でもないので、個人の家なのか入って中を見学していいのかよくわからないところが難しい。


One Of The World Heritage, May Be.... 2016.8

中世、近世の街といえば、宗教施設だ。
ここはイスラム教のミニモスク。入った時は、礼拝の時間でなかったので、ほとんど誰もいなかった。余りに暑くて、日陰で一休み。ここでも、朝の暗いうちから大音響が響くのか。


A Muslim Mosque 2016.8

すぐ近くに、仏教のお寺。中国や台湾、香港でよくあるようなお寺だった。最近、アジアを旅行することが多く、お祈りの仕方もすっかりマスターしたので、お線香を買って礼拝してみる。そういえば、イスラム教では他宗教の人はモスクの礼拝所には入れないが、中華圏のお寺では、どこでも地元の人から”一緒に礼拝して下さい”と促される。やはりイスラム教と仏教の違いなのか。


I Prayed At The Chinese Temple 2016.8

歩いていると、西欧人トラベラーがやけに目立つ一方、日本人はほとんど見かけなかった。観光客向けの少しおしゃれなカフェが結構ある。ともかく蒸し暑くて10分も歩いているとへばってくるので、カフェは大繁盛。伴侶と2人で来ていたなら、ともかく休もうと入っていたに違いない。でも帰りのバスまで数時間しか無いということで、貧乏性の自分はひたすら歩く歩く。マラッカの街全部を目に納めるために。


Cafe In Humid Heat 2016.8

最後はやはり限界。目の前に露店が。4.5RM(リンギット)の冷ココナッツアイスを買って、建物の日陰に座り込む。周りにも似たような旅人多し。ココナッツの上部をカットしてストローインのドリンクは有名だけど、冷蔵庫でキンキンに冷やされたココナッツアイスで少し生き返る。


Coconuts Ice Cream Saved Me 2016.8

16時にオランダ広場に戻って来たときは、シャツもパンツも汗だく状態。思わず教会に入って、10分ほどうつらうつら。どこの教会でも、中は天井も高く不思議と少しひんやりしている。そろそろ帰りの時刻だ。

(教訓その5)街歩きで疲れた時、困ったとき(特にトイレ)は教会に飛び込もう。想像以上に休まるし、精神的にも落ち着くものです。感謝を忘れずに。


Inside The Christ Church 2016.8

しかし、オランダ広場で待てど暮らせどバスが来ない。バス停の前にも誰もいない。そもそもこのバス停から出発するのか、降車専用なのか。あちこち聞きまわって、やっと向こうの階段の前で待つらしいと聞き、階段に行くと、女性のトラベラーが1人疲れた顔で座っている。「マラッカセントラル行きのバス、ここでいいですよね?」と聞くも、"Who Knows."(ソンナコト、シラナイワヨ。)うん、なかなか来ないらしく相当いらいらしているよ。確か彼女はオランダ人だったか。同じ高速バスではなかったけど、綺麗な女性だったので、普通ならマラッカの感想でも話しながら、バスターミナルまでご一緒したいところだけど、お互いそれどころじゃない。

マラッカセントラルターミナルの17時30分発の高速バスのチケットを既に購入済だったので、それに絶対間に合いたい。乗り遅れても別のバスはまだあるらしいが、色々調べて一番高級らしいバス会社の最終便のチケットが買えたので、なんとしても逃したくない。なにしろこちらはぐったり疲れている。


The Fountain In Front Of The Church 2016.8

結局、さっきのバス停にバスが来た。ダッシュで走って乗り込むと、すぐ後からさっきのオランダ女性。2つ後ろに着席したので振り向いて、お互い”グーサイン”
ああ、よかった。

いや、よくなかった。
確かに行きも路線バスだったけど、バスターミナルとオランダ広場のピストン輸送で事実上の観光客用のバスだった。だけどこのバスは、世界遺産旧市街だけでなく、新市街地を走ったりと様子が全然違う。最初は50分あるから余裕だなと思っていたけど、買い物のおばさんが乗り込んできたりと、様子がおかしい。あと30分しかないのに大丈夫か。さっきのオランダ女性もさすがにキョロキョロしだす。Gマップを見ていると、おいおいどこかの中学校前に止まって、下校途中の中学生の女子生徒がグループで乗ってきた。勘弁してよ、あと10分で高速バスが出発だ。
それでも段々バスターミナルに近づいてきた。あとどれくらい市内を走るかわからないので、余程、途中で降りてバスターミナルまで走ろうかと思ったけど、もう3分後の発車には絶対に間に合わない。ここから走ったって10分以上は絶対にかかる。Gマップと愛用の電波腕時計を交互にみつつ、イライラがつのる。


Somebody In Malacca 2016.8

ついに高速バス発車時間17時30分、本当にジャストにバスターミナル着。
シートベルト着脱は停車後にという注意書きを無視して、停車した瞬間、ドアを自分で押し開けて1人後部ドアから飛び出す。ったく、こういう時に限って、路線バスターミナルと高速バスターミナルが、建物を挟んで正反対の場所だ。建物沿いにぐるっと走ったのでは間に合わない。
行きに、建物の中をトイレがてら散歩した記憶を思い出して、建物の中の3か所の十字通路を正確に曲がり、ダッシュのまま逆側に飛び出すと、高速バスが今まさに乗車扉を閉めようとするところ。
20m手前から”Wait!”と怒鳴りながら飛び込む。
着席すると同時にエンジンオン。思わず時計を見ると17時31分、セーフ!

(教訓6)海外旅行では最後まで諦めるな。何が起こるかわからない。

あのオランダ女性も間に合ったかな‥‥‥

マレーシア1人旅珍道中 (5) マラッカ海峡の白い海



Christ Church 2016.8

オランダ広場にバスが着く。広場に面した赤レンガ色の教会は、マラッカのシンボルでどのガイドブックにもこの写真が載っている。さすが街全体が世界遺産だけあって、路線バスに乗っていた人はほとんどが観光客風。家族連れもいれば、西欧人のバッグパッカー風の2人連れもいる、と思ったら、どこかから日本語も聞こえてきた。
ともかく、絵になる風景だらけなので、写真中心に行きます。


Curry Shop,Lunch 2016.8

まずは昼食。歩き方に載っていた美味しそうな肉料理屋は午後5時開店だったので諦め、バスが来た道を少し戻り、ザビエルチャーチを通り過ぎたところにあるカレー屋に入る。店員が筋金入りインド人なら、お客もほぼインド人。もちろん、味も純粋インドカレー。最初からスプーンを出してくれるとこ位がインドとの違いか。しかしインド人の英語は聞き取りにくい。


Melaka Map Blue Star:Dutch Square

マラッカはコンパクトな街なので、自力で歩いても丸1日あればマラッカ川周辺の世界遺産はほぼ見ることが出来る。地図でわかるように、街の中央をマラッカ川が横断し、その東すぐわきにオランダ広場とクライストチャーチ。世界遺産の旧市街は川の西側に。
KL(クアラルンプール)から1泊2日のツアーが結構あるので、それなら時間的にもベストかな。新市街地には観光ホテルも多く、1泊する人も意外と多そう。


Old Sign Of War 2016.8

街のあちこちに、大砲やどう見ても元軍事施設だろうという、窓が小さい分厚い石造の廃墟がある。太平洋戦争時の装甲車もペンキを塗り直して並べてあったが、それ以前、何百年前の中世の時代から、常に戦火にさらされていた歴史が感じられる。街のシンボルのクライストチャーチだって、オランダがポルトガルを打ち破った戦勝100年記念の建造物だ。飛行機が無かった時代、海上交通の要衝は、現在よりはるかに支配者にとって重要性が高かったに違いない。

マラッカ川を眺めていると遊覧船が通ったので、手を振ると振り返される。川沿いは少し風があって、テント屋根付の船での遊覧は気持ちいいだろうな。マラッカ海峡との河口まで遊覧するのだろう。もう少し時間があれば乗ってみたのに。


Remained Site Of St. Paul’s Church 2016.8

川の東側の丘を登ってセントポール教会跡に向かう。中世の街は、大抵、一番高いところに重要な施設がある。王の城だったり、軍事拠点だったり。丘の頂部には、焼け落ちた教会跡があり、中に入ると謎の石版が。数次の戦争で荒廃したのか。あとで調べると、カソリック派とプロテスタント派の宗教的激突の結果だということがわかった。
せっかくなので、トラベラーにお願いして自分の写真を撮ってもらい、相手の写真も撮ってあげる。オランダの若い男性でした。1人旅は自分の写真を撮るのが少しだけ手間だ。


We Can See The Strait of Malacca 2016.8

セントポール教会前庭からはマラッカ海峡が綺麗に見えた。快晴で、海までそれほど距離は無いのに、白い海と空に見えるのは、強い日差しで海からの水蒸気が立ち込めているからかも知れない。
ジブラルタル海峡にも匹敵するような海峡らしく、タンカーが何隻も航行しているのが見える。平和だ。かつてあそこに敵の軍艦が並んだ時もあったのだろうか。

今回の旅行は天気に恵まれすぎて熱帯を肌で感じた毎日でしたが、マラッカもオーブンレンジで肌が焼かれるような日差し。東京の一番蒸し熱い日に、アスファルトコンクリートの上を歩いているような感じだ。(そういう意味では東京もすでに熱帯でしょう、最近は。)
マラッカ海峡に足を漬けてみたかったのだけど、海浜まで少し時間がかかりそうで、日帰りの短い滞在時間では、時間の余裕がなさそうで断念。あとからGマップを見ると行けたかも知れない。
うーん、ちょっと残念。

さて、丘から降りたら、今度は世界遺産の街歩きだ‥‥‥

Since 2012.9.23
プロフィール

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