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Weekend In 心は L.A.

音楽と楽器、そして時々海外に

 

Still A Friend Of Mine(1993) by Incognito

インコグニートってどんな意味?
このバンド名を聞いた人は、私を含めて最初に思う疑問でしょう。「匿名」という意味だそうです。日本語でも匿名なんて言葉を使う機会は少ないから、ピンとこなくてもしょうがないですね。

イギリスで1981年に結成されたアシッド・ジャズバンド。といっても最初の10年間はほとんど日本で知られていなかったので、日本では1991『インサイド・ライフ』から2000年代にかけてが最盛期だったでしょうか。もちろん今でも大御所として人気はありますが。

Wikiで使われていたアシッド・ジャズバンドという呼び名をあえて使ってみたのですが、少し抵抗があります。「アシッド・ジャズ」というと、70年代後半から80年代に一世を風靡した「フュージョン」が縮小再生産の悪循環にはまり飽きられてきた1990年代に、新たな潮流として生まれたジャンル。

日本で有名どころとしては、ジャミロクワイあたりが筆頭でしょう。
ファンクっぽいといっても第1世代のジェームスブラウンあたりと比べると、フュージョンの時代を越えているので、演奏力が桁違いに高い。そもそもブルースと初期ロックしかなかった60年代~70年代初めと比較する方が間違っています。最初は、ジャズが付いているので、ジャズの派生かと思ったのですが勘違いだったようです。まあジャンルの名前なんて、レコードショップが棚を整理する必要のためにあるようなもので、何ら気にする必要はないと思っていますが。

私などのフュージョンど真ん中世代からみると、一言でいうと、ボーカル×(ファンク+フュージョン)/2 という粋な演奏を、洗練されたポップな味付けをした音楽という感じがします。
(全然一言ではないな。)
タワーオブパワーをずっと洗練しかつ一般受けするようにしたサウンドと言ってもいいかも。インストサウンドを突き詰めると、どうしても平均的音楽ファンから乖離して、クラシックやジャズのようなマイナーな世界に入ってしまうので、1周回ってボーカル主体の音楽にもどってくるのは面白いです。


Billboard Tokyo

もう一つ、インコグニートはバンドというよりも、リーダーでギターのJean-Paul“Bluey”Maunickが、その時その時で結成するプロジェクトと呼んだほうがふさわしい。CD毎にメンバーはくるくる変わっていくし、しかも非常に多作なバンドなので、どの曲で誰が演奏しているのか、何枚か聞いていると段々どうでも良くなってきます。

Jean-Paul“Bluey”Maunickは、ギタリストだけでなく、他人の音楽作品をプロデュースしたりと幅広く活躍している人で、おそらくプレイヤーというよりプロデュース指向が強い人なので、同じメンバーで作品を作りこむということにほとんどこだわりがなく、その時その時のやりたいことにマッチするメンバーを集めてサウンドを作るというやり方が好きなのでしょう。少し前に、サンタナがこういう指向です、とこのブログに書いたことを思い出しました。

ところでなぜ急に Still A Friend Of Mine?
個人的な話になるのですが、彼らが全盛の90年代は、公私ともども一生で一番忙しかった時期で、10年位ギターもまったく弾かなくなりました。音楽も新しいものを探して聞く余裕が全く無く、昔のフュージョンをたまに聞く程度で。
ということで、インコグニートの初期の名曲、Still A Friend Of Mine(1993)を始めて聞いたのは21世紀に入ってからでした。単身赴任して、夜が暇になって、音楽と楽器を再開したころだったかな。

やはり21世紀だ、いつの間にかにこんなお洒落な音楽が出来たのかと感心して聞き、CDを買おうとして調べたら10年前のリリースだったことを知りました。あの時は一人で恥ずかしかった。まるで、プリーズプリーズミーっていい曲だよね知っている?と、ビートルズが解散したのも知らずに友人に自慢する昔の中学生みたい。


Still A Friend Of Mine INCOGNITO

この曲、オリジナルももちろんいいですが、YouTubeで見つけたライブ演奏が非常に良かったので、それを紹介しておきます。ベースが凄くいいですね!
楽曲の1コマ分析として、イントロのコード進行をあげてみます。



YouTube音源でいうと、ベースが入ってからの8小節です。最初に聴いた時はなんて綺麗な進行なんだと驚きました。
あえて解説すれば、最初の小節はKey=A、次の小節はKey=G と転調していると考えられます。なんとなくコードを眺めると、DとCの間を転調しているのかと思うけど、実はサブドミナントから降りてくる進行だというところが面白いですね。
このコード進行をある程度のテンポで演奏されると、2小節目と4小節目の頭でふっと肩透かしをくわされたような感じになり、それが快感になる。

今では、J-Popはおろかその辺のゲームミュージックでさえ使われているコード進行ですが、最初に聴いた時はちょっと感動。ポピュラーミュージックの歴史の中では、どの曲がオリジナルなんでしょう、この進行。まさかStill A Friend Of Mineじゃないでしょうね。

インコグニートのコピバンをほとんど聞いたことがないのですが、そのうちやってみたいな‥‥‥


Since 2012.9.23
プロフィール

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コピーしたり、カメラ片手に旅を。
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