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Weekend In 心は L.A.

音楽と楽器、そして時々海外に

 

Wait a Little While(1978) 大橋純子と Patty Janura と Kenny Loggins

Kenny Loggins と聞くと、ある年齢層以上の方はロギンス&メッシーナを連想するのではないでしょうか。ロックというよりポップス系のデュオなので、私も含め硬派の?洋楽好きの間では余り話題になっていなかった気がします。その後、「フットルース」などでヒットを飛ばしましたが、ポップなサウンドに加え外見がいかにも女性受けするいい男なので、日本では”女子供向け”のラベルがはがれることはありませんでした。(男の嫉妬か?)

Kenny Loggins の代表的名曲「Wait a Little While」は2ndアルバム「Nightwatch」(1978)で発表。「Nightwatch」はボブ・ジェームスのプロデュースで、アメリカでは大ヒットするも、日本では大した話題にはなりませんでした。今聞くと、隠れた名曲と一般的な凡作が混ざり、バックもちょっとフュージョンっぽい感じも見え隠れして、クロスオーバーが始まった時代だよなと懐かしくなります。AORの先駆けでしょうか。

「Wait a Little While」という曲名、面白いですね。Please を頭につけると「少々お待ちください」という決まり文句になります。歌詞はさわやかな9月に愛を見つけたのに冬に見失なって寂しいよ、というラブソング。韻が沢山踏まれていて、曲のサウンドにあった綺麗な歌詞です。このアルバムの中でも、ボブジェームスのアレンジが一番光っていて、綺麗なメロディがちょっとフュージョンタッチの演奏と組み合わさって、見事なAORの佳曲となっています。



原曲はYouTubeで聞いて頂くとして、ここでは大橋純子のカバーを紹介します。
この時期の大橋純子のバンド、美乃家セントラル・ステイションは、
佐藤健(キーボード)
小田健二郎(キーボード、シンセサイザー)
土屋潔(ギター)
マーティン・K・ブレイシー(ドラム)
六川正彦(ベース)
後藤輝夫(サックス)
という第2期メンバー。

大橋純子は、少し前に書きましたが、その非凡なボーカルセンスで、アルバムのオリジナル曲だけではなく沢山の洋楽をカバーしています。残念なのはそのカバー曲がアルバムとして残っていないこと。彼女が若くして登場した最盛期の1980年前後に、スタジオライブとコンサートで時々披露していたカバー曲は本当に素晴らしいものが多いです。(彼女は当時、FM東京で自分の冠番組を持っていたので、スタジオライブで色々な曲を演奏しています。)

この演奏も、第2期メンバ―の特徴が良く出た素晴らしい出来だと思います。
日本人離れしたリズム隊にダブルキーボードが乗り、サックスが加わるというフュージョンポップの王道のようなサウンド。私もこんなサウンドが1つの理想系で、ダブルキーボードのバンドを結成したこともありました。その話はまた後日。

ちなみにドラムのマーティン・K・ブレイシーは、米空軍の兵士を退役後、日本で音楽活動を始めたという異色の経歴の持ち主。美乃家が解散してからは”もんた&ブラザース”で長年活動していて、現在もプレイヤーを続けながら音楽学校の講師としても活動しているという、ほぼ日本に永住しているオハイオ生れの黒人ドラマー。黒人らしいパワードラミングと日本人にはないリズム感に加え、タムタムを多用する独特なフレーズで、美乃家時代から好きなドラマーでした。

実は、大阪に単身赴任していた頃、在阪のバンドで活動していたのですが、ライブハウスで演奏しているのを知ったのが東京に戻る辞令が出た直後。結局、一度も聞きに行けなかったのは本当に残念でした。


Covered by Patty Janura (Gold Coast , Aus 2013.5)

名曲だけあって、Al Jarreau やPatti Austinなどの大御所もカバーをしているのですが、やはり最高のカバーは大橋純子だと数十年思っていました。が、昨年、ついにひょっとすると大橋純子を上回る素晴らしいカバーを発見しました。

Patty Janura というボーカリストで、日本ではほとんど知られてません。私もこのカバーをきっかけに知りました。CDがあるのかわかりませんが、自分のバンドを率いてラスベガスでしばしば出演しているようです。いかにも手慣れたボーカルですから、ライブ中心に活動している方なのでしょう。
この軽やかなサウンド、ボーカルもクールですが、バンドが素晴らしいですね。ギターのカッティングにしても、ベースライン、キーボードサウンドにしても、これぞ21世紀の「Wait a Little While」という感じです。

原曲と2つのカバーをじっくり聞いて驚くこと。40年も前の曲をカバーする場合、普通なら今風にアレンジを変えて演奏も工夫し、原曲の良さをより一層引き立てようとするものですが、細部も含めてほとんど原曲のディティールを生かしています。いかに原曲のアレンジと演奏の完成度が高かったか。さすがボブジェームス。もちろん原曲のメロディーとボーカルも素晴らしい。

こんな名曲を埋もれさせるのはもったいないな、ということで自分でカバーを演奏してみたいと思いつつ、今回は難産で、昨年から年またぎの時間がかかってしまいました。
長くなってしまったので、次回はカバー編とします。

(次回)Wait a Little While(1978) Coverやっと出来ました
Comments
 マーチン懐かしいです
私は深夜の三茶のミスタードーナツでマーチンとお茶をしました。
きっかけは私が当時桑名正博さんのバンドに在籍していた、白人ドラマーのジョン・ベイツンと女性歌手とミニツアーをやっていて、リハの終わりに仲の良かったお二人について行った感じです。ジョンは外国人専門のモデル・タレント事務所にも在籍していました。ドラムは完璧なロックドラマーでしたね。
英語と日本語のごちゃまぜな会話でしたね。懐かしいです。
ギターの土屋さんは面識はあります・・・一度だけ。堅実なサポートをするプレイは勉強になりますね。
 Re: マーチン懐かしいです
コメントありがとうございます。
直接話したことがあるとは、さすがkamiyo.mさんですね。

マーティンはステージ上でしか見たことはないのですが、
感じがよさそうでいい人という印象でした。
土屋潔さんは、歌伴のギターという感じで、私はこういうギターも好きです。

もっともっとバンドで活躍して欲しかった面子だと思います。
 大橋純子
やはり、大橋純子のボーカルは見事で、美乃家の演奏能力も含めて、当時のニューミュージック、さらにはクロスオーバー系も含めても、ピカいちだったのではと思いますが、ドラムのマーティンは別格として、美乃家は土屋昌巳のいた第1期の方が好きです。

パティと言う歌手は知らないのですが、マリーンやシーウィンドのポーリンみたいな歌声で、すごくいい感じですし、バックの演奏もすごく良いです。

話がとびますが、ロバータ・フラックをブログ記事に書かれた方がいらして、その関連でYouTubeを見ていたら、渡辺貞夫の武道館ライブにロバータが参加している映像があり、バックはエリック・ゲイル、ウィル・リーたちで、ああ、こういう本物の演奏をかつては聴けたんだなあと感慨に浸りました。

このパティのバージョンは、バックの演奏が、そうした時代、音楽が音楽として存在して、演奏されていた頃を思い出させてくれる演奏ですね。
 Re: 大橋純子
コメントありがとうございます。
私も第1期の青臭いくらいのサウンドが好きなのですが、
第2期の洗練された大人っぽさも今十分聞けるクオリティをもっていますね。

Patty Janura バンドもギターマジシャンさんが言われるよう、本物感がします。
今はメジャー音楽シーン以外に、本物が隠されている時代なのかも知れません。


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